読了覚書~ネタバレ・あらすじ、あり~

本を読んでも、しばらくすると忘れてしまうので、内容を箇条書きでメモしてます。 ネタバレ・あらすじ等が書いてある場合があるのでご注意を

君たちはどう生きるか 吉野源三郎

内容情報

著者がコペル君の精神的成長に託して語り伝えようとしたものは何か。
それは、人生いかに生くべきかと問うとき、常にその問いが社会科学的認識とは何かという問題と切り離すことなく問われねばならぬ、というメッセージであった。

読んだ人の感想レビュー

avatar11

10代のうちに読んでおきたかった1冊だった
いい話だったし、思春期にこれを読んだら衝撃だったろうな
涙が止まらない;-;
原作も読みます。
宮崎駿の新作映画も楽しみ!絶対見る!

avatar9

漫画版と岩波文庫版を読了しました。
読む前は、タイトルが説教臭くって難しい本なのかな?って思ってたけど
児童文学だから読みやすかった。
胸の中が浄化されるような清々しい気持ちになれました。
断然オススメです!
叔父さんみたいなおじさんになりたい。

avatar9

原作は1937年に出版だから80年前の作品で
私は漫画版を読みました。
哲学的な奴で難しいかな?とおもったけど
漫画版だったから理解出来た。
こういう考えを深く掘り下げる哲学的なやつ好きだなぁ~。

avatar8

人生には悲しい事や辛い事、苦しい事がある。
出来れば会いたくないけれど、この事で反省したり次の行動を決定できる。
苦く感じるのは正しい道義に従っていないと感じる正常な気持ち。

avatar7

様々な経験から新たな自信をつけ、唯一無二の自分を認める事が必要。
コペル君の過ちが、自分に重なって辛かったけど、人は失敗から成長できる。
立派に生きるとはどういうことか。
考えさせられまくる
凄く良い本だった。
特に若い世代には読んで欲しいと思うし、
親御さんは、子供に買ってあげると良いと思う。

avatar6

自分とコペル君を一体化させてしまった。
読みながら自分が恥ずかしくなった…
自分の生き方を決定できるのは、自分だけ…
誰かの為に生きる大切さを教えられた気がする

avatar5

丸山真男の解説がわかりやすい。 「人間が『自分の行動を自分で決定する力を持つ』ことの両面性ーだから誤りを犯すし、 だから誤りから立直ることができる、 という両面性の自覚が『人間分子』の運動を他の物質分子の運動と区別させるポイントだ」

avatar4

こんな精神で生きていきたい。
若くないけど、まだ遅くはないと思う。
もっと早く読んでおくべきだった。
素晴らしい本。
そこいらの自己啓発本なぞより断然に学べる。

avatar3

こういうまっすぐの作品こそダメな大人が読んで欲しいなぁ。
人に迷惑かけない大人として生きて欲しい。
まだ社会に出てない学生は、漫画版でも良いから絶対読むべし!
うちの息子にも買ってプレゼントした。

avatar2

中学校の担任の先生が卒業するときに、この本をくれたんだけどずっと読んでなくて、
この本を原作にして宮崎駿さんが映画作るって知って読んでみた。
読み終わって、もっと早く読んでおけばよかったと後悔。。。。
でも今更でも読めたことに喜びを感じる。
先生がプレゼントしてくれた気持ちが分かった気がする。

avatar1

読んでる最中ずっと背筋がピンとなりながら読んでた(笑)。

「消費するなら誰でも出来る、あんたは結局何ができるの」
耳が痛い…

自分の生き方を見つめ直す一冊です。

東大卒プロゲーマー ときど5


-はじめに-
東京大学 東京大学大学院進学し途中退学 紆余曲折の後にプロゲーマーになる。
「東大卒のプロゲーマーっておもしろくない?」みたいな軽いノリでなったわけではない
合理化や効率化こそが成功への近道と信じていたが、東大時代に手痛い失敗を経て価値観が変わり、プロゲーマーの道を選択する事になる。
プロゲーマーの世界で勝ち続ける為に、導き出した答えは、「最大の武器だった論理や効率をかなぐり捨て去る」ことだった

-序章:職業、プロゲーマー-
17歳の時、初めて海外大会で優勝し、「世界一」のタイトルを獲得
マッドキャッツという米国企業のスポンサードを受けている
プロゲーマーを説明するなら「タイガーウッズの規模の小さいバージョン」
操作技術・反射神経・読み合いが強い・戦法の構築、が格闘ゲームの武器
ときどは、戦法の構築を得意としている。
世界一のタイトル獲得数
反復練習は、勝敗を決める要素にはならな。よりレベルの高い練習をする為の踏む台に過ぎない。素振りや筋トレのようなものだ。
勝者ほど研究され尽くし、丸裸にされる世界。

-第1章:空気を読めないがゲー苦はうまかった日々-
「公務員かプロゲーマーで悩んでる」と相談すると、プロゲーマーを薦める父親だった。
父は、2浪してまで東大を目指したが合格できず、他の大学へ進学した。
父にとって憧れである東大を子供の頃から聞かされてたときどは、自然と東大を目指す事になる。
「勉強しろ、塾行け、優良企業に就職しろ」見たいな事は、一度も言われた事がない
数年に一度しか会わない、沖縄の従兄にバーチャファイターで一方的に負け衝撃を受ける。
勉強も運動も得意だった自分に、努力せずには勝てない相手がいるという事実は、ワクワクさせた。
KOFのキャラクター八神庵の「とんで、キックからの、どうした」の頭文字がニックネームの由来
高2の時、EVOに初出場し、決勝で日本人のヌキを倒して優勝
高3の時には、闘激2003で決勝でウメハラを倒して優勝
カリスマだった”ウメヌキ”を倒して、有頂天になる

-第2章:東大で研究に没頭、そして転落-
高三の時、体調を崩すぐらい受験のプレッシャーを感じていた。結局、東大不合格。
浪人してすぐに学力がどんどん上がった。東大A判定が出て安堵する。
受験勉強と格闘ゲームは似ていた。過去の傾向をしり、対策する事だ。
東大のみに絞る事で対策を絞り込み出来て、合格率をあげる事が出来た。
大切なのは「どれだけ真剣に取り組むか」であり、真剣に取り組めば人は学べる。たまたまそれがゲームだっただけ。
トップになり、その地位をキープしようと思ったら、人と同じ事をしていられない。
入学後初戦の闘激2005で優勝。海外遠征も多くなる。
2005~2007年のEVOでは、優勝1回、準優勝1回、3位2回
大学4年になると、ゲームを全くやらなくなる。卒業論文の研究に没頭したからだった。
目標の為にトライアンドエラーを繰り返し、目標にたどり着いた時の達成感は格闘ゲームと似ていた
大学院生になり、研究成果が国際学会で賞をとった。
しかし、その賞を貰う時、廃人の様になっていた。研究をしていて重大な事に気づいたのだ。
1つは「ゲームが自分に授けてくれたものの価値」、2つ目は「情熱の価値」だ。

研究とゲームの上達法には共通する部分があった
1:知識入れと課題発見・・・いきなり研究を始めるのではなく、過去の蓄積を見ながら、どんな新しい発見が出来るのか、研究のテーマを探す。ゲームの場合は、ムック本を読んでからプレイする。
2:最短距離で成果をつかむために・・・「最大限に効率的なしらみつぶし的」な作業をする。地道な積み上げ作業が格ゲーにおいては特に、「後半からの伸び」につながる。新しい戦い方を発見するための材料として重要
3:偶然を見逃すな・・・セレンディピティー。偶然に頼るのではなく、偶然を見逃さないようになるまで、その分野における知識や探究心を積み上げ、興味関心を絶えず欠かさない事

研究室で恩師Sさんと出会う。Sさんは実験に対して情熱家で、共感・共鳴した。
同じ研究室の同級生は、ヤル気の無い人が多く、幻滅する。
世間から「眉をひそめられるゲームの世界」と「手放しで褒められがちな東大的な世界」に違和感を感じ始める。

大学院入学試験で他大学生に負けて不合格になる。あれだけ誰にも負けないぐらい実験に熱中・没頭し成果を上げてきた。研究成果や自分の情熱を評価してもらえないシステムに失望した。
別の研究室に所属する事になるが、そこでの研究に情熱を注げなかった。火の元となるSさんが居ないし、Sさんの様な人も居なかった。自分で火を灯す事も出来なかった。
結果、前にやっていた研究室での研究を進める事で現実逃避する。
この研究で前述の国際学会で賞を受賞するが、希望の研究室に入りなおせる訳でもなく、むしろ不満は募った。
努力しても報われない事を人生で初めて経験する。
情熱をもって取り込めるものを失い、失望する。

-第3章:大学院を辞め、プロゲーマーになる-
大学院修了さずに退学する。大学に居る理由がなくなってしまった。

・小学生の時は、勉強をすればゲームを買ってもらえた。
・ゲームをする事で、受験を優位に進めるテクニックを身につけた
・日本一の東大に合格する事で父親を喜ばせられた
主観上「ゲームだけやってれば良かった」人生だった
格ゲーで最強キャラを選ぶのも悩まずに済むからだ
大学4年の研究でもSさんと出会い、「悩まずに没頭する」ことが出来た。
しかし、大学院で希望の研究室に入れず、Sさんも失い、情熱を失った
情熱に燃えながら生きたいと思っても、情熱を注げる物が無い現実に怖くなった。
そして、25歳にもなってゲームで食べて行くという非現実的な選択は出来ず、消去方的に公務員試験を受ける事にする。
しかし、東大の延長にある社会に期待する物もなかった。

ウメハラに会って進路の事を相談すると「人生一度きりだから好きなことやるのも悪くないと思う」と、背中を押してくれた。

公務員の試験は、最終試験まで進むが、公務員が自分のやりたい事ではないと改めに思った。
この頃、格ゲーシーンにはネットでの生配信という新しいムーブメントが起きていた。
これで世界中のファンが試合をリアルタイムで視聴でき、ますます盛り上がっていた。
公務員最終面接が近づいてた頃、米国アパレルメーカー企業TTCからプロのオファー来る。
しかし、満足のいく契約条件では無いし、公務員で良いんだと納得させていた事もあり二の足を踏んでいた。
情熱は注げそうに無いが安定している公務員か、大好きなゲームの世界か・・・スグには決められなかった。
色んな人に相談して、「プロは辞めた方が良いんじゃないか」「ゲームは不安定すぎない?」と言う人、「公務員って『貴方にしか出来ない事』では無いんじゃない?」と両方の意見が聞けた
親からは「好きにしろ」、「ゲームの世界でも「東大卒」は活かせるはずだよ」とアドバイスしてくれた。
これで、公務員の最終面接を辞退し、プロゲーマーになる決意をする。

-第4章:プロ以降 情熱は論理を勝る-
TTCと契約を結びながら、他のスポンサーも探した。
そして、マッドキャッツからプロのオファーが来た。
大会でももちに負けて、公式に当てはめるだけの自分のやり方だけでは、今後勝てなくなる事を察する。
「公式に当てはめる戦法」はいわばセオリーであり、真似しようと思えば誰でも真似できる。
誰よりも最速で80点を取る事においては自信があったが、いずれ追いつかれる。
80点から先の85点、90点を目指そうとしていなかった。
85点を目指すなら、別のゲームで80点を目指したほうが得だと考えていた。
しかし、時間が経つに連れて、他プレイヤーのレベルも上がると80点では勝てなくなってくるのは必然である。
インフィル選手との戦いで、初戦では楽勝だったが、決勝で敗れる。決勝までの短時間の間に対策を講じられたのだ。
この事で、格ゲーはレベルが上がれば上がるほど、キャラの向こうに居る「人間vs人間」だと思い知る。
公式だけで勝つという考えから脱する事になる。
ウメハラの練習試合、全く勝てなかった。ウメハラは圧勝しようが、より強くなる方法を模索していた。
ときどは電子レンジ、ウメハラは三ツ星レストラン
一旦、これまでのスタイルを捨て、手探りで新しいスタイルを探した
それが実を結び2014年4月には決勝でウメハラを破り優勝できた。
結果よりも、これまでのどんな試合よりも、内容が一番面白い試合だったと思えた

-最終章:いい人だけが勝てる世界がある-
新しい知識は時に自分の経験を否定する。人間は、年齢を重ね、キャリアを重ねるうちに自分の成功体験に縛られ、新しい知識を受け付けなくなって行く。そうなれば、成長は止まる。
情熱がないフリ、好きなものが無いフリも、しない方がいいと思う。人生は一度きり。
得意だった論理を捨て、情熱という目に見えないものに人生を掛けてみた僕が言える事が一つだけある

情熱は論理を凌駕する


自分の中に情熱を見つけられない人は、情熱をもつ人のそばに行って見る。

下町ロケット5


第一章
京浜マシナリーからエンジンの取引を停止するよう伝えられる。
白水銀行の柳井哲二から、水素エンジン開発を続けるなら3億円の融資は難しいと言われる
競争相手のナカシマ工業が、小型エンジンの特許侵害で訴えてきた。損害賠償額90億円
弁護士の田辺に相談
ナカシマ工業が訴訟のプレス発表
白水銀行から不信がられ、融資の話も断られる
ナカシマ工業は、裁判を長引かせて佃製作所が資金面で苦しくなった時に和解案として佃製作所を傘下に取り込もうとしていた
田辺は特許裁判は得意ではなく、第一回口頭弁論では、相手側の主張に上手く対応する事が出来ず、裁判官に悪い印象を与えて終った。
元妻の沙耶から、知財裁判ではすご腕の弁護士・神谷を紹介してもらう
大手投資会社ナショナル・インベストメントのキャピタリスト浜崎に会い、資金の相談、転換社債で1億5千万の融資を受ける
佃製作所はナカシマ工業を、別件の小型エンジン(エルマ-Ⅱ)の特許侵害で告訴する

第二章
帝国重工が水素エンジンで特許出願したが、佃製作所が先に特許出願していた為に特許取得失敗する
帝国重工は佃製作所に水素エンジンの特許を20億で売って欲しいとお願いする
佃製作所は特許の売却を断る
佃製作所が訴えていた裁判で、佃製作所は勝利し和解金として56億円がナカシマ工業から支払われ、
 更にナカシマ工業が佃製作所を訴えていた裁判も取り下げる条件で和解する事になった

第三章
帝国重工が水素エンジンの特許を年間5億で使用させて欲しいとお願いする
佃は会議で、特許使用を断り、自分の会社で水素エンジンを作製して帝国重工に供給したいと提案する。
特許使用と認めて使用料を受け取るほうがリスクもなく楽だが、知的財産で儲けるのは会社本来の趣旨と違う。夢とプライドの問題。
財前は、エンジンバルブ提供の提案を断る為に佃製作所行くが、工場見学をし、
 工場内の雰囲気、作業員の技術の高さ、バルブの性能の高さを見て、佃製作所の提案を受け入れようと考えが変わる。
営業の社員から、帝国重工に部品供給ではなく、特許使用料を取るようにして欲しいと懇願される。
「ロケットを飛ばす事は社長の夢かもしれないが、公私混同ではないですか?使用料で稼げば資金巡りは安泰になります」

第四章
超一流ベンチャーキャピタルのマトリック・パートナーズの須田から、「ある大企業が佃製作所を買収したい話があると」伝えられる
経営者としての夢か社員の安定か、佃は悩んだ。
会社とはなにか、何のために働いているのか、誰のために生きているのか・・・。
佃が、三上に大学教授の席が空くので大学教授にならないか?と薦められる。
佃製作所は帝国重工でバブルシステム部品のテストを受ける事になる
財前に代わり富山が、バブルシステムのテストを担当する事になった。
富山は、テストを不合格させて特許使用許諾してもらい、自分の手柄にしようとしていた。

第五章
テスト1日目が始まると、帝国重工は上から目線で佃側をダメ出しして行く。
佃側が反論しても、それに対して反論仕返し、佃社員は苦汁を味わう事になる。
1日目が終わり、テストが不合格になり特許使用許諾料を貰うほうが良いと思っていた社員の考えが変わった。
佃の品質・佃のプライドに掛けて、このままでは終れない。社員達は徹夜で資料作りをした。
宿題とされていた資料作りを全て作製し、帝国重工を驚かせる。
評価する気のない帝国重工側に対して
「何か勘違いしてませんか?まともな評価が出来ない相手にウチの特許使用を認めるわけには行きません」と殿村。
帝国重工社員はこの言葉に青ざめた。特許使用が拒絶されれば、自分への責任を問われかねないからだ。
佃は大学教授の件と企業買収の件を断る事にする。「社員と夢を追いかけてみる事にするよ」

第六章
帝国重工でテストする為に出荷したはずのバルブが佃社内に残っていた事に気づく。
帝国重工から、テストで異常値が出たと電話がある。
真野が川本に指示して、不合格品のバルブを帝国重工に送っていた事がバレる。
すぐに帝国重工にバルブを持ち込み、再テストのお願いをしたが富山に断られる。
浅木が財前に許可を取り、バルブの再テストし、テスト結果を修正。
富山はコレを見て激怒し、元の数値も併記する様に指示する。
真野は辞表を提出して佃製作所を辞める。
富山は、部品納入を諦めて特許使用許諾にしませんかと問うが断られる。
富山は水原に報告。
水原は三上に教授の件がどうなったか確認の電話をすると断られたと告げられる。
水原からは佃が熱い男だと告げられる。
水原が、テスト担当を富山から財前に変更させる。

第七章
佃製作所製のバルブシステムを搭載したエンジン燃焼実験が行なわれる。
が、バルブが動作せず、異常値が出て実験は失敗に終る。
調査するが、バルブに異常な所は見つからなかった。
他の部分も含めて、佃製作所が調査する事になる。
調査すると、バルブフィルターに二酸化ケイ素が付着しているんが見つかる。
フィルターは帝国重工が用意したものだ。
帝国重工の社長である藤間社長に、佃製作所製のバルブを使用する事を許可してもらう段階まで来た。
財前が藤間社長の経歴を調べると、過去にロケット打ち上げ失敗の過去がある事が分かった。
佃と同じ過去を持つ社長に財前は、佃の思いを伝える。
藤間は、佃製バルブの使用を許可。
その後、二回目の燃焼実験は成功。

プロローグ
打ち上げ成功


【登場人物】
<佃製作所>
佃航平・・・佃製作所の社長
殿村直弘・・・経理部長
津野薫・・・営業第一部長
唐木田篤・・・営業第二部長
山崎光彦・・・技術開発部長
江原春樹・・・唐木田の部下
迫田滋・・・経理部係長

<佃の家族>
沙耶・・・佃の別れた妻
利菜・・・佃の娘

<ナカシマ工業>
三田公康・・・ナカシマ工業の事業企画部法務グループマネージャー財前と学生時代の友人。
大町・・・ナカシマ工業の企画部。財前と学生時代の友人

<弁護士>
田辺篤・・・顧問弁護士
神谷修一・・・知的財産に関する裁判では国内トップクラスのすご腕弁護士

<帝国重工>
富山敬治・・・帝国重工、宇宙航空部宇宙開発グループ主任。新型水素エンジン開発責任者
財前・・・帝国重工、宇宙航空部宇宙開発グループ部長
水原・・・本部長
田村・・・審査部主任
溝口・・・生産管理部主任

<その他>
浜崎達彦・・・大手投資会社ナショナル・インベストメントのキャピタリスト
徳田・・・京浜マシナリーの部長
柳井哲二・・・白水銀行池上支の融資担当者
三上・・・宇宙化科学開発機構での同僚
須田・・・超一流ベンチャーキャピタルのマトリック・パートナーズ社員

ナツコ 沖縄密貿易の女王 奥野 修司5


1946年から51年までの6年間ほど、沖縄は子供から老人まで、みんなが密貿易に関わる異様な時代だった。
その中でも、「女親分」として、君臨していたのが夏子であり、この時代の象徴的な存在であった。
沖縄は、1950年10月まで対外貿易が禁止され鎖国状態であった
戦後、配給物資の量が十分でなく、飢えているのに貿易できない状況の中で、密貿易は自然発生的に始まった。
与那国と沖縄本土を往復するだけで、現金が4倍になったという。
努力すれば報われる。みな、夏子から夢を貰っていた。

与那国島で密貿易が公然と行なわれていたのは、沖縄を占領した米軍が沖縄本土を統治するのが手一杯で、
与那国まで取り締まりの手が回らなかったからだと言われる。
言い換えれば、与那国は米軍政府からも日本政府からも見捨てられた島だった。
こうした宙ぶらりんの状態で、密貿易は全盛期を迎える。

密貿易全盛期には我が子を顧みず、運動会や13歳のお祝いにも出席せず母親として自覚が無い様な気もしたが、
密貿易時代に幕が閉じ、表舞台で活躍しようとした頃からは、教育の事を考えたり
入院中には手紙で子を心配する文章を読んで、我が子を思う母親の一面が見れて安心した。




覚悟のすすめ 金本 知憲5


連続フルイニング出場は、誰も出来なかった訳ではなく、誰もやろうとしなかっただけだ
”有給休暇”を取り20試合ぐらい休んでも、残りの試合で良い結果を出したほうが評価してもらえる
だから、誰もフルイニング出場に拘らなかった。
しかし、金本は、最初から最後まで出場する事に拘った
それは、
・プロとして報酬を貰っている以上、それが義務であり誇りであるから
・妥協して休んでしまうと、どんどん休み癖が付いてしまい、それが怖いから
・休んでいる間に、自分の代わりとなる選手が活躍するのが怖かった
・スタメンがコロコロ代わるチームは、弱く見えてしまう

自分を”ビビリ”だと言い、常に数年先を見据えて努力し、
試合に出れば全力でプレーする。
本人がケガと口にしなければ、ケガでは無いという考えは衣笠祥雄と同じだった。

甲子園に出場したわけでもなく、プロにも期待されて入ったわけでは無かった
プロとしての覚を持ち、人並み以上に努力した結果が4番になり、阪神で優勝、連続フルイニング出場世界記録を樹立出来たのだと思った。

読書力 齋藤孝4


読書は自分を作る最良の方法である。
目標は、文庫100冊、新書50冊
本を読んだという事は、要約を人に伝えられるかどうか。 
日本の地盤沈下を食い止めるには読書が最良の手
 
読書上達のプロセス
・読み聞かせ
・声を出して読む
・線を引きながら読む
赤:大事な部分
青:まぁ大事な部分
緑:面白いと思った部分
・読書のギアチェンジ

読書はコミュニケーション能力がアップする
単語ではなく、書き言葉(文章)で話す様に心がける

内容は、如何に読書する事が大事で自分の為になるのかが書かれている。 
自分の読書欲を沸きたてる 為に購入したが、希望通りこれからも読書しようと言う気が沸いた。

 

プロ相場師の思考術 高田 智也3


相場やトレードの本はインチキ臭い本が多い中で
この本は、著者が実際にトレードして実際に勝っているだろうなと思える本だった。
ただ、著者には”弟子”が数人居るらしいが、本当に勝っていて相場で勝つことが如何に難しく
勝ち続ける事が如何に難しいかを知っているなら、弟子など取るだろうか?という疑問は残った。

トレードは始めるなら、勝ち方が分かってから参加しろ
トレードに参加しながら勉強をするという考え方は間違っている
相場の予想は意味が無い
有名な理論では勝てない
アナリストの予想は意味が無い
中国株を薦めるのは、投資家の目線を変える為

書いてある事に納得する部分は多かった。


 

奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 石川 拓治5


自殺を考えていた若者に対して
木村さんは言う、「死ぬくらいなら、その前に一度バカになってみたらいい。
同じ事を考えた先輩として、一つだけ分かった事がある。
一つのものに狂えば、いつか必ず答えに巡り合うことが出来るんだよ」

子供の頃から、機械が好きだった木村さん(当時は三上さん)は、高校卒業してから川崎市の会社に入社する。
入社して1年半後、兄が自衛隊に入隊する事になり、実家に呼び戻される。
リンゴ農家の跡継ぎにならなくなった。
しかし、兄は自衛隊を辞めて実家に戻ってきた。
三上さんは、都会に戻って会社に就職する夢もあったのだが、
22歳で同級生の木村美千子さんと結婚する。
農家の長女で婿養子となり農家の道を進む事になる。
トウモロコシと作ってた時、虎バサミにタヌキが掛かった。
タヌキを外して逃がしてやり、売り物にならないトウモロコシを畑の端に置いて帰った。
その次の日、トウモロコシは全部なくなってた。と同時に、タヌキ被害は何も無かった。
それで虎バサミをやめて、商品にならないトウモロコシを置くようになった。
ほとんど、タヌキ被害は無くなった。
もともと、タヌキの住みかだった所を畑にし、人間が全部持っていくから被害が出るのでは無いか。
エサをやると、タヌキが集まってもっと被害が出るのではと思ったが、そうではなかった。
自然の不思議さを知った。
この頃、効率農業からの転換期だったかもしれない。
美千子は農薬に弱い体質だった。
リンゴ栽培において、農薬は不可欠である。
そういうこともあり、木村はトウモロコシを作り、生計を立てようとしていた。
冬は休業となる季節。木村は、本屋や図書館で農業の本を読みふけた。
ある日、本屋に行き、目当ての本が最上段にあったので、横着して棒で突いて取ろうとした。
そうしたら、一緒に別の本も落ちてしまい、汚してしまう。
仕方ないので、両方買って帰った。高い本で損したと思いつつ、読まずに放って置いた。
その買うつもりの無かった本が「自然農法」という本で「無農薬・無肥料農業」の本だったのだ。
これをきっかけに、リンゴの無農薬栽培を考えるようになる。
そして、4区画あるうちの1区画で無農薬栽培を始める
夏になり、葉が黄色くなり葉は全部落ちてしまう。
葉が無くなると言う事は、木が栄養を補給できなくなり、木が衰弱してしまう。
葉を守る方法を見つけねばという思いで、実験数を増やすべく、4区画全部、無農薬栽培する事にした。
これにより、水田はあったものの、一家の収入はゼロに近くなった。
現在のリンゴの木は、農薬が発明されて以降に品種改良された木であり、
害虫や病気から農薬を使って守る事が前提として改良されている。
その引き換えとして、野生の力を失った。
農薬を使わずにリンゴ栽培するなんて無理だとリンゴ農家なら誰もが知っている。
試行錯誤と失敗繰り返し、リンゴの木は年を追うごとに酷くなって行った。
木村がやろうとしてる事は、100年前の先人達が経験した事であり、
無農薬でリンゴ栽培は出来ないが故にたどり着いた解決法が農薬なのだ。
木村はその結論を、たった一人で覆そうとしているのだ。
「地獄への道を駆け足した」木村はそう振り返る。
リンゴ栽培の傍らで、プラムや西洋梨、米、各種野菜も栽培した。
リンゴ以外は、無農薬で収穫する事が出来た。
リンゴだけが不可能なはずはない。いつかきっと、リンゴの木に実をならせる方法があるはずだ。
それが木村の信念になっていた。ある意味で、その信念が木村の最大の障害になった。
5年目に入っても、最悪な状況は続いていた。
友人からの忠告も無視し、木村さんの味方は居なくなっていた。
地域の人からは「カマドケシ」とあだ名を付けられたが、自業自得でもあった。
村八分に近い扱いを受け、親戚からは慶弔の誘いまで絶えていた。
それは、仕方の無い事でもあった。
放置園は、病気や害虫の発生源となり、他の農家に迷惑が掛かる可能性があるからだ。
経験や知識が無い人を世間はバカと呼ぶ。
けれども、人が新しい何かに挑むとき、最大の壁になるのは、しばしばその経験や知識なのだ。
木村は、失敗するたびに常識を捨てた。
100や1000の失敗を重ねて、経験や知識が何の役にも立たない世界に挑んでる事を知った。
リンゴの木は、死に掛けていた。同じように木村も死にかけていた。
死と再生の神話。奇妙なぐらい符号していた。
1985年07月31日、木村は自殺する事を決意していた。
やるべき事はすべてやり、もうすべき事は何も無い。
自分が死ぬ事で、みんな今よりは幸せになれるに違いない。
無責任な考え方だが、自分が死ぬ事は悪い選択だと思わなかった。
山道を登り、良い具合の木が見つかった。
ロープを投げた。
ロープの端が指をするりと抜け、勢い余ってあらぬ方向へと飛んでいった。
この期になってもへまをする。
ロープを拾いに山の斜面を降りかけると、木村は異様な物を目にする。
月の光の下に、リンゴの木があったのだ。
良くみると、それはリンゴに木ではなく、ドングリの木だった。
害虫被害など無く、健康な葉をしていた。
もちろん、誰かが農薬をやったわけでもない。
6年間探し続けた答えがここにあった。
山とリンゴ園。決定的に違う事は、雑草が生え放題で、地面が沈むくらいふかふかだった。
土が全くの別物だったのだ。
この土は人間が作ったものではない。
この場所に棲む生物の合作なのだ。
自然の中に、孤立して生きている命は無いのだと思った。
今までは地上の事だけを考え、葉の状態ばかりを気にしていた。根の事を忘れていたのだ。
リンゴを守ろうとするあまり、堆肥をやり雑草をかり、リンゴの木を自然から切り離して栽培していた。
農薬を使わなくても、農薬を使っていたのと同じ事だ。
この時、ついに木村は答えを見つけたのだった。
木村は、雑草を抜くのをやめ、自然な状態で栽培し始める。
農薬を使う農業は、虫が発生したら殺す。病気が蔓延すれば消毒する。
現代の農業は自然のバランスを破壊する事で成立しているのだ。
コーサカス山脈生まれのリンゴの木が、日本にある事自体が不自然であり、
木村が抱えていた問題は、自然の摂理と人間の都合を折り合いをいかにつけるかという問題でもあった。
折り合いが付かない部分が、虫や病気として現れていたわけだ。
生きとし生ける命が絡み合って自然は成り立っている。
自然が織る生態系という織物と、リンゴの木の命を調和させる事が自分の仕事だと木村は思った。
大豆を撒き、雑草を生やす様になって3年目、全ての畑で農薬使用を止めてから8年目の春。
畑の7つの花が咲いた。
7つのうち2つが実をつけた。
この年、晩秋になっても落葉するまでリンゴの木は三分の二以上の葉を残していた。
そして9年目の春、畑一面にリンゴは花を咲せた。
リンゴの花は、どんなに人間が頑張っても自分では花の一つも咲かせる事が出来ない。
人間が出来る事は、リンゴの手伝いをする事だけ。
頑張ったのは、自分ではなく、リンゴの木が頑張ったんだ。
失敗を積み重ねてようやくそれが分かった。本当に長い時間が掛かったよ。

ウェブはバカと暇人のもの  中川淳一郎4


ネットユーザーは品行方正で怒りっぽい
街で見る立ち小便とブログでの立ち小便告白、電車内でのヘッドフォン
ジョークが通じない
倖田來未の羊水発言、吉野家で肉・たまねぎ抜きの牛丼注文

叩き甲斐のあるヤツを探して、叩きまくる。
被害者でもない他人が、被害者ヅラして非難する
そして、叩かれない様に無難な発言しかしなくなった
叩きたい人を発言ではなく、その人を叩きたいからと言う理由で叩いている
ネットでは、「何を言うか」でなく、「誰が言ったか」が重要視されている。これは、フェアでなくフラットな物の見方ではない。

叩かれやすい10項目
1、上から物を言う、主張が見える
2、頑張っている人をおちょくる、特定個人をバカにする
3、既存マスコミが過熱報道していることに便乗する
4、書き手の「顔」が見える
5、反日的な発言をする
6、誰かの手間をかけることをやる
7、社会的コンセンサスなしに叩く
8、強い調子の言葉を使う
9、誰方好きなものを批判・酷評する
10、部外者が勝手に何かを言う

揚げ足取りが大好きで、怒りっぽく、自分と関係ないくせに妙に品行方正で、クレーマー気質、思考停止の脊髄反射ばかりで、異論を認めたがらない。決定的な特徴は「暇人である」という事。

ネットはプロの物書きや企業にとって、もっとも発言に自由度がない場所である
ネットが自由な発言の場だと考えられる人は、失うものが無い人だけである

ネットで流行るのは結局、テレビネタ
テレビは終わったと言われる事があるが、未だに流行やスターはテレビ発信である
ネットで検索されるワードはテレビ番組関連が多いし、テレビで得た情報をブログやネットに書き込む
一方、雑誌は有料であるがゆえ、ネットで話題になりにくい
ネットとテレビが歩み寄りを見せたとき、「テレビは終わった」などの悲観論も弱くなる事だろう。
なぜなら、人は結構テレビがまだ好きなのだから。

クチコミを発生させられる商品の特徴
1、話題にしたい部分があるもの、突っ込みどころがあるもの
2、身近であるもの(B級感があるものを含む)
たまごかけご飯の様になる納豆、ガリ子ちゃん、ヒートテック、抹茶味のチロルチョコ
3、非常に意見が鋭いもの
4、テレビで一度紹介されているもの、テレビで人気があるもの、ヤホートピックスが選ぶもの
5、モラルを問うもの
6、芸能人関係のもの
7、エロ
8、美人
9、時事性があるもの

企業はネットに期待しすぎるな
1、ネットとユーザーに対する性善説・幻想・過度な期待を捨てるべき
ブロガーを招いての体験イベント・口コミマーケティンフ/ネットユーザーは暇人である。
参加する人は、オマケ欲しさにアンケートを書く列に並ぶ人と変わらない。
クチコミが発生するのは、あくまで面白いもの、突っ込みどころのあるものである。
2、ネガティブな書き込みをスルーする耐性が必要
松本人志の硫化水素自殺発言と倖田來未の羊水発言
3、ネットではクリックされてナンボである。かたちだけ立派でも意味がない。そのために、企業にはB級な根とを発信する開き直りというか割り切りが必要
4、ネットでブランド機構はやりづらい事を理解する
企業の勝手な押し付けは通用しない/スカイラークのエコ箸
5、ネットでブレイクできる商品はあくまでモノが良い物である。小手先のネットプロモーションで何とかしようとするのではなく、本来の企業活動を頑張るべき
良い商品・面白い企画・ステキな広告・広報活動をする事が一番大事

人間が使っている以上、ネットはこれ以上進化しなし、あなとの人生を変えない。
十分、我々は進化させた。もういいじゃないか。
電話やFAXにそれ以上のものを求めず、便利な道具として今でも重宝しているのと同様に、ネットにもそれくらいの期待値で接していこう。
情報収集や情報伝達の効率的な道具として、インターネットはすばらしい。ただそれだけだ。
インターネットを特別視するのをやめ、もっと便利な道具・手段として、冷静に使ったり論じたりしてはいかがだろうか。

自分の中に毒を持て 岡本太郎5



社会的状況や世間体と闘う。アンチである。同時に、自分に対しても闘わなければならない。

人々は運命に対して惰性的であることに安心している。
無難な道を通り、皆と同じような動作をする事、つまり世間知に従って、世の中に抵抗無く行きながらえていく事が、あたかも美徳であるように思われている。

成功する事が人生の目的であり、メリットであるように誰でもが思っていたし、そう教育された。
だがそんな事に少しも価値があるとは思わない。
自分という人間の全存在、生命それ自体が完全燃焼するような生に賭けるべきなのではないか、そういう自分自身への問いに全身でぶつからずにいられなかった。

人間にとって成功とは何だろうか。結局のところ、自分の夢に向かって自分がどれだけ挑んだか、努力したかどうか、ではないだろうか。夢がたとえ成就しなかったとしても、精一杯挑戦した、それで爽やかだ。

「仏に逢うては仏を殺せ」・・・善について考えることは悪を考えることと不可分ですし、美を論じることは醜を論じることに他なりません。
我々人間が普通に生きていくうえでは、こういう二項対立を通じた認識を拒否することはほとんどできません。
実際に臨済の言葉のなかの「仏」という概念も、「衆生」つまり悟りを得ていない一般人との間に線を引いて生み出された概念です。
大乗仏教では法界一如などといって、世界の全ての存在や現象に等しい価値があるのであって、人間が勝手に線を引いて区別する善悪や美醜、上下といった区分に価値を置かないのです。野に咲く名もなき一輪の雑草も、美しくあでやかな大輪の花も仏の世界にあっては優劣をつけられないものだし、世界をそのように見られる存在こそ真の仏である、とするのです。
従って、「仏を殺せ」というのは文字通り殺人を勧めるものではなくて、仏や衆生といった所詮はかりそめの区分にとらわれてはいけない、ということを強調したものなのです。そういう認識をすることが人間の常ではあるけれども、それを当り前と受け止めてはいけない、その認識そのものに安住することなく超える努力をすることこそが仏への道である、というのが臨済義玄の本意でしょう。

仏には逢えない。逢えるはずがない。出遭うのは己自身なのです。自分自身に対面する。そうしたら己を殺せ

他人の目を気にし無い事だ。他人の目ばかりでなく、自分の目を気にしないで、萎縮せずにありのままに生きていけば良い。ダメならダメ人間で良いと思って、ダメなりに自由に、制約を受けないで生きていく。

計画性なんていうことに拘らず、平気で捨ててみて、つまらなかったらやめれば良い。
計画がダメになるということも、計画のうちに入るかもしれない。
三日坊主でも構わない。その瞬間に賭けろ

「今はだめだけど、いずれ・・・」は絶対に言わない。
”いずれ”なんていうヤツに限って、現在の自分に責任をもってないからだ。
生きるというのは、瞬間瞬間に情熱をほとばしらせて、現在に充実することだ。
現実逃避でしかない。

逆の発想をしてみる事を薦める。自分はダメな人間なんだとか、こうやったらきっとダメになるだろう、それならそのマイナスの方に賭けて見るんだ。自分でだめだろうと思う事をやってみる事だ。

大切なのは、他に対してプライドを持つのではなく、自分自身に対してプライドを持つ事。
他に大して、プライドを見せるという事は、他人に基準を置いて自分を考えている事。
相対的なプライドではなく、絶対感を持つ事、それが、本当のプライドだ。
笑われようが、バカにされようが、自分が本当に生きている手ごたえを持つ事がプライドなんだ。

幸福反対論者
世の中には酷い苦労をしている人がいっぱい居る。難民問題・差別・飢え、言い出したらキリがない。
だから、自分が幸福だなんてヤニさがっているのはとても、卑しい事だ。
自分さえ良ければ良いというのは、エゴイストで、エゴイストでなければ、”しあわせ”はあり得ない。

行き詰まりを切り開くには、行き詰まりに追われたら逃げないで、自分自身を行き詰まりに突っ込んでいく。
強烈に行き詰った自分に戦いを挑んでいく事だ。行き詰まりを越え、うれしく展開されてゆくんだ。

友達に好かれようと思わず、友達から孤立してもいいと腹を決めて、自分を貫いていけば、本当の意味でみんなに喜ばれる人間になる。

自分はあまり頭も良くないし、才能のない普通の人間だから何も出来ないじゃないか、なんて考えるのはごまかしい。そういって、自分がやらない口実にしてるだけだ。
才能なんて無いほうが良い。才能のある者だけがこの世で偉いんじゃない。
才能のあるなしに関わらず、自分として純粋に生きる事が、人間の本当の生き方だ。
頭がいいとか、体が良いとか、また才能があるなんてことは、逆に生きていく上で、マイナスを背負う事だと思っていいくらいだ。

俗に「失敗は成功のもと」という。そんな功利的な計算ではなく、イバラの道に傷つく事が、また生きる喜びなのだ。通俗的な成功にいい気になってはならない。
むしろ「成功は失敗のもと」と逆に言いたい。その方が、この人生の面白さを正確に言い当てている。
たんたんとした道をすべって行く虚しさに流されてしまわないで、傷つき、血の吹き出る身体を引きずっていく。言いようの無い重たさを、ともども経験し、噛み締めることだ。それが人生の極意なのである。

ただのなまぬるいサラリーマンになる事は容易だ。しかし、そこでは本当の自分を誤魔化して、画一化するより他ならないのだ。それよりも、自分の目、手で触れる、だからこそ危険な道を切り開いていくべきだ。

世の中上手くやろうとすると、結局、人の思惑に従い、社会のベルトコンベアーの上に乗せられてしまう。一応世間体もよく、うまく行くかもしれないが、本当に生きているのではない。流されたままで生きているにすぎない。

芸術の場合「きれい」と「美」とは厳格に区別しなければならない。
「あら、きれいねえ」と言われるような絵は、相対的価値しか持ってない。
その時代の承認ずみの型、味わい、つまり流行に当てはまって、抵抗が無い。
人間みんながもっている存在の奥底の矛盾、どんな俗人の中にもひそんでいる、いやったらしいほどの切実な、その実感には触れられていない。

芸術は爆発だ。
芸術というのは、生きる事そのものである。人間として最も強烈に生きる者、無条件に生命を突き出し爆発する、その生き方こそが芸術なのだということを強調したい。
全身全霊が宇宙に向かって無条件にパーっとひらくこと。それが「爆発」だ。人生は本来、瞬間瞬間、無償、無目的に爆発しつづけるべきだ。いのちの本当のあり方だ。

本当に生きがいをもって、瞬間瞬間に自分をひらいて生きているかどうか。
システムのベルトコンベアーに乗せられて、己を失って、ただ惰性的に生活を続けているというのなら、本質的に生きているとはいえない。ならば人類滅亡論をいうことも意味が無いじゃないか。ひとりひとりが強烈な生きがいに満ち溢れ、輝いて生きない限り。 

火車4


本間俊介・・・刑事。42歳。左足を銃で撃たれていて、現在休職中。
本間千鶴子・・・妻。3年前に他界
本間智・・・息子。小学生。乳のみ子の時に養子となっている。
井坂恒男・・・現在は、無職で主夫をしている。本間と同じマンションの住人
井坂久恵・・・井坂恒男の妻
栗坂和也・・・千鶴子の従兄弟の子供。29歳。銀行に勤めている。
新城喬子(偽の関根彰子)・・・栗坂和也の婚約者。今井事務機に勤めていた。失踪中。28歳。
関根彰子(本物)・・・小学生の時に病気で父を亡くし、二年前に、階段から母が転落して亡くしている。その時、若い子が母を最初に見つけて救急車を呼んでくれた。
銀行系・信販会社系の信用情報機関のブラックリストに載っている。過去に破産手続きの経験あがる。
関根淑子・・・関根彰子の母

田中・・・カード会社の社員。和也の知り合い。
今井四郎・・・今井事務機の社長
みっちゃん・・・今井事務機の社員
溝口・・・関根彰子が破産の申し立てを依頼した弁護士
紺野・・・以前に関根彰子が住んでいたマンションの管理人。
碇貞夫・・・本間の同僚の刑事。
宮田かなえ・・・ロレアルサロンの店員。関根淑子とは昔、同じアパートに住んでいた
本多保・・・関根彰子(本物)の幼馴染
本多郁美・・・本多保の妻。関根淑子が階段事故で死亡した時の第一発見者。野次馬に怪しいサンブラスをかけた女性を見ている。
片瀬秀樹・・・ローズラインの管理課課長補佐。新城喬子に頼まれて、関根彰子の顧客データを新城喬子に渡している。

宮城富美恵・・・関根彰子が家賃滞納でキャッスル錦糸町に居られなくなった後、寄宿させてもらってた女性。ゴールドの同僚
倉田康司・・・新城喬子との結婚相手。後に離婚
須藤薫・・・新城喬子の友達
市木かおり・・・・新城喬子がローズラインで働いてた時のルームメイト
木村こずえ・・・姉が放火により火傷と酸欠で植物人間になっている。


栗坂和也は本間俊介に関根彰子の捜索を依頼
関根彰子の履歴書から、過去に働いていた職場を探すが、全て履歴書が嘘である事が判明する
弁護士事務所で関根彰子の話を聞くが、履歴書の写真が弁護士の知ってる関根彰子では無かった。
自己破産した”関根彰子”は、探している”関根彰子”ではないのか・・・?
以前に関根彰子が住んでいたマンションは、家財道具を全て残し夜逃げしていた。
偽物の関根彰子はローズラインに勤めていた。
ローズラインに勤めていた時の偽物の関根彰子の名前は「新城喬子」
本物の関根彰子はローズラインの顧客だった。
新城喬子は顧客データから本物の関根彰子の顧客データを入手
新城喬子の家族は、住宅ローンの借金で一家離散していた。そのせいで、倉田康司と離婚

1983 新城喬子の家族、一家離散
1987.06 新城喬子と倉田康司結婚
1987.09 新城喬子と倉田康司離婚
1988.04 新城喬子、ローズライン入社
1989.11.19 木村こずえの姉が放火により植物人間になる
1989.11.18~11.26まで 新城喬子は病欠で休暇を取っている。
1989.11.19~11.26まで 新城喬子は入院していた。
1989.11.25 関根淑子死亡
1989.12.31 新城喬子、ローズライン退社
1990.01 新城喬子は川口市のウィークリーマンションに住んでいた
1990.01.14 関根淑子の法事の日、新城喬子はロレアルサロンの前で目撃されている
1990.01.25 偽物の彰子(新城喬子)が今井事務機に現れ、方南町に部屋を借りる
1990.02.18 グリーン霊園見学ツアーの記念写真で関根彰子と新城喬子は一緒に映っていた
1990.03.17 関根彰子失踪
1990.04.07 新城喬子は野村一恵に関根彰子の卒業アルバムを送っている。
1990.05.05 未解決のバラバラ死体遺棄事件

溝口弁護士「クレジットローン破産は公害の様なもの」

学び続ける力 池上彰3

すぐに役立つ事は、すぐに役立たなくなる
名刺で仕事をするな。肩書きが無くても仕事ができる人を目指せ
肩書きを仕事をする事は、その人の真の力ではない

逮捕状は裁判官が出す

東京大学で研修医の待遇改善を求めた医学部の学生が処分された事から、
なぜ全学がストライキに入ったり安田講堂を占拠したりしたのか、
今の学生は、事実を説明しても「でも、なぜ?」と思うだけでしょう。
「東京大学がストライキに入った後、東京工業大学でも全学ストライキに入った。理由は何か。寮の規則の改正をめぐって学生が怒ったから」
寮生が大学側と話し合いすれば良いだけでは無いのか?
なぜ、最近の学生は大規模な反乱を起こさないのか?
「豊かになってそれほど切実なテーマがなくなってきている」
「子供の頃から自ら切り開いたり奪い取るのではなく、待っていれば与えられる環境で育ったから」
「イデオロギーの対立構造がなくなってきてるから」
イデオロギー ・・・政治や社会のあるべき姿についての理念の体系

批判力を持つ
全ては、鵜呑みにせずに疑いうるものだ、という観点で勉強しなければいけない

キーボード入力(ローマ字入力)では、頭の中に定着しないのではないか?

単に知識を集めるだけではなく
「つまり、それは、どういう事なのだろうか」
「ここから導きだされる事はなんだろうか」
と一つ一つ考えていると、ある点でAとBは共通している、という発見がある

頭で絵を描けるように話す
連邦議会は丘の上にある
丘から見下ろすとホワイトハウスがある
アメリカは議会の方が上として国家組織が出来ている
大統領就任式では、連邦議会の前で連邦議会の議員に向かって宣誓が行われる。
この宣誓の立会人は、連邦最高裁判所長官
これが、三権分立を表している。

紙の新聞を読もう
ネットニュースは、自分の関心のあるニュースしか見ずに
関心の無いニュースは目に付きにくい

読書は他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない(ショーペン・ハウエル)
読書はザルで水汲みをするようなもの
読書をしただけで、教養が身に付くわけではない
作者は何が言いたいのか、自分は何を得たのかを考える事が大切

教養を持つ事は「より良く生きること」
大学で教養を学び、社会に出ることに人間としてどんな意味があるのか?
「自分の存在が社会の中でどんな意味を持つのか、客観視出来る能力を身につける事」ができること。
でないと、ただ闇雲に働いたり生きたりする事になる。
これが、「学び続ける」意味なのだろう

今日、ホームレスになった4


現在、ホームレスの方にインタビューし、
どのような経緯でホームレスになり現在はどのように生活しているのかを聞いたノンフィクション。
ほとんどの方に共通していたのが、
バブルの好景気でローンを組む

バブルが崩壊する

会社が倒産or解雇される→妻と不仲になる→家出→ホームレス

ローンが返せなくなる

自己破産or夜逃げ

ホームレス

このパターンがほとんどだった。
これらの失敗パターンから学べる事は
・栄枯盛衰・諸行無常
・どんなに好景気・現在の自分が調子良くても、一寸先は闇である事を認識しておく事
・現状に満足する事なく、不景気などが訪れた場合を想定して、いくつも予防線を張っておく
・借金はしない
・会社・社会・政治に頼り過ぎない。信じすぎない
・ホームレスになったら、社会復帰は極めて困難


この本に載ってるホームレスの殆どが、数年前まではしっかりした会社に勤めていたという事。
ホームレスは、誰にでも可能性があり特別では無く他人事では無いと思わされた本だった。

決断力3


50歳近かった米長先生は、名人位を獲得する為に、これまで培ってきた将棋を捨て若手に教えを乞い最先端の将棋を学びなおした。

常に前進を目指さないとそこでストップし、後退が始まってしまう。
今は最善でも今はすでに過去である。

守ろうとすると後ろ向きになる。守りたければ攻めなければいけない。

将棋で一番大切なのは決断力
プロ棋士は沢山の手が読めて、先の全てを見通していると思われがちだが、実際はそうではない。
何十手もある候補の中から2,3個に絞る
十手先の展開も読めない。五里霧中のなかで決断している。

将棋の指し手の可能性はどれくらいあるのか?・・・10の30乗。地球上の空気に含まれる分子の数より多いという。
実際の棋士は6,7%程度しか分かっていない。

リスクを避ける事こそがリスク。積極的にリスクを負うことは未来のリスクを最小限にすると自分に言い聞かせている。

端歩上げや後手の角交換など、悪手とされていた手も現在では戦法として通用する事が分かってきた。
常識はどんどん変わっている。今の定跡も十年後には間違いとなる可能性もある
先入観や非常識的な事も「こんなのはあり得ない」と思うのではなく、
理解していこう、吸収していこうと試みる気持ちや姿勢を大事にしていきたい

勝った将棋は相手のミスによるものが殆ど

プレッシャーを感じるのは自分自身がそのレベルに到達してないから。実践的な経験を積むことで克服できる。

将棋は勝つことが目的だが、勝とうとすることはある意味で、欲である。
その欲が考えを鈍くしたり、度胸を鈍くするからだ。
日ごろから気にかけているのは、勝負の結果を次の日に引きずら無いこと。
負けても、その一局のなかに、自分で満足するものを見つけていけば興味を持続できる。
興味を抱いている限り、やる気や集中力も持続できるだろう。

自ら努力せずに効率よくやろうとすると、身に付く事が少ない気がしている。
近道思考で、簡単に手に入れたものは、もしかしたらメッキかもしれない。メッキはすぐに剥げてしまうだろう。

将棋の未来について付け加えると、私は楽観している方だ。
たとえば、コンピューターが必勝法を見つけ出したとしても、それを人間が理解する事は出来ないだろう。
だからそんな事よりも、面白い将棋を指したい。楽しい将棋が良い。
まだまだ広がっている未開の地平を開拓していくような、そんな将棋を指し続けたいと思っている。

才能とは、同じ情熱・気力・モチベーションを持続する事ができる事
やってもやっても、結果が出ないからと諦めてしまうと、そこからは進歩は絶対にない。
少しでも前に進む意欲を持ち続けている人は、たとえ人より時間が掛かっても、良い結果を残しているのである。

最初は真似から始める。
丸暗記しようとするのではなく、どうしてその人がその航路をたどったか、どういう過程でそこにたどり着いたか、
その過程を理解する事が大切。
真似から理解へのステップは、創造力培う基礎力になる。

勝ちにこだわる将棋は、将来的にマイナスになりかねない要素でもある。
勝つことだけwp優先していると、自分の将棋が目の前の一勝を追う将棋になってしまう。
今は良いが将来の事を考えると良くない

プロらしさとは何か?と問われれば、私は、
明らかにアマチュアとは違う特別な物をもっており、その力を瞬間的ではなく、持続できる事だと思っている。
どの世界においても、大切なのは実力を維持する事である。
そのためにモチベーションを持ち続けられる。
地位や肩書は、その結果としてあとに付いてくる物だ。
逆に考えてしまうと、どこかで行き詰ったり、いつか迷路にはまり込んでしまうのではないだろうか。

将棋の淵源は、インドで発明された「チャトランガ」。
日本に平安時代に輸入され、独自の変化を遂げた
どの国の将棋も盤が広く、駒数が多かった。
取った駒も使えなかった。
日本の将棋だけは、取った駒をもう一回使えるようにした。

心にナイフをしのばせて5

事件から40年経ったとは言え、この本の取材によく答えてくれたなと思う。
被害者の母親は事件後、現実を受け入れられず、2年間一日中寝ていたそうだ。
髪は全て白髪になり、自殺未遂もした。
取材を受ければ、当時の事を思い出し辛い思いをするかもしれない。
それでも、取材に答えてくれた事で、被害者家族の辛い思いを読者が知る事が出来、
この様な事件が少しでも無くなったら、被害者家族は少なからず救われると思った。

どうしてこの事件が起こったのかは、はっきりとは分からない。
友達は、ジャレてる感覚でからかってただけで、イジメてるつもりは無かったのだろう。
ただ加害者は、それをどう受け取っていたのか。
それだけは、本人でないと分からない。
思春期の本人からしたら、「チビ、ブタ」などとからかわれるのは、笑えず辛かったかもしれない。
かと言って、それが人を殺しえても良い理由には絶対にならない。

父親は家族の前では、弱音や涙を見せず、毅然に振舞っていた。
毎日泣いている母と、必死に涙を堪え強がる父を見て、感情を抑え家族が崩壊しないように努めた娘。
そんな娘を「兄が死んでも平然としてる恐ろしい子」と大人には見えたらしい。
父「息子が殺されたからといって、人を憎む事は出来ない。ただ私は、平和で居たいのです」
事件後、被害者家族は加害者Aに対して非難する事は無かった。
それは、憎くなかったのではなく、憎む余裕が無かったからだ。
家族が崩壊するのを必死で互いに支えていた。それだけで精一杯だったのだろう。

事件後、加害者Aは弁護士になり地位と名誉と手に入れて裕福に暮らしていた。
被害者の母親はAに手紙や電話をしたが、Aに反省する様子が一切見られなかった。

本が出版された後、Aは作者と会い、示談金1000万と謝罪がしたいと伝えた。
しかし、2ヵ月後、Aとは連絡が取れなくなってしまった。
手紙にて、Aからの謝罪の言葉はあったが、「申し訳ありません」という言葉だけで、被害者家族は納得出来ていない。
その後、Aは弁護士登録から抹消されている事が分かった。

少年法は、更正させ社会復帰させる事が目的となっている。
Aは弁護士になり社会復帰したが、
被害者に対して心からお詫びした様には思えない。
これで、更正したと言われても、納得は出来ないと思った

勝ち続ける意志力5

父に好きな事をやれば良いと言われていたが、将来の何をやればいいのか分からなかった。
「日本国憲法前文事件」で、姉の才能を見て、才能すらもなぎ倒す、圧倒的な努力が必要だと悟り、とことん追求し努力するやり方を身に付けた。
その時代の流行に流されず、自分がやりたい事(ゲーム)をとことんやった。
勉強やスポーツに励む周りとゲームに熱中する自分を比べてコンプレックスを抱え、それをバネに、ゲームを追求していった。
「誰に見せても恥ずかしくない努力」をしチェレンジ精神でゲームに向き合った。
14歳で日本一になる。
1998年の17歳で世界一に
その後、日本での大会で何度もチャンピオンになる。
いつか、周囲の見方を変える事が出来る、評価してもらえる、そんな日が来ると信じていた。
しかし、状況は一向に変わらず、2004年23歳でゲームの世界を離れる事に決める。
そして、麻雀に打ち込む決意をし、雀荘でバイトを始める
麻雀を始めて3年、勝てる側の人間になった。
雀荘のオーナーには、「今まで見て来た打ち手で5本の指に入る」とまで言われ、憧れていたTさんにも認めてもらえる強さにまでなった
徹底的に努力する取り組み方は、間違ってなかったと思う事ができた。
しかし、麻雀も3年でやめてしまう。
結局、ゲームを辞めざるを得なかった状況と同じく、長くやればやるだけ、絶望的な状況で辞めざるを得なくなる日が来るのではないかと思ったからだった。
その後、両親の仕事の関係もあり、介護の仕事に就く。
そんな時、スト4がゲームセンターで発売される。
友達に半ば強引に連れて行かれプレイすると、驚くほど勝てた。
昔は趣味ではゲームをやらないと頑なだったが、「趣味でも、面白ければいいか」と思えるようになっていた。
ある日、強豪と言われている人を10人抜きする。
改めて自分の特技を思い出し、もう一度ゲームと向き合ってみようと思った。
格闘ゲーマー梅原大吾の完全復活した瞬間だった。
日本の大会にも出場し、
SteetFighterIVNationalTournamentFinalsでゲストプレイヤーに招待される。
アメリカ・日本・韓国のチャンピオンと梅原との総当たり戦。
これに、全勝してEvolution2009の本戦出場の切符を手にする。
決勝でアメリカのジャスティンウォンを破り優勝
アメリカの周辺機器メーカー「マッドキャッツ」とスポンサー契約を結ぶ
雑誌には「ウメハラが帰ってきた」と特集された。
介護の仕事は辞める事にした。

ゲームの勝敗は、努力の量・精神状態・モチベーションの高さで決まる。

努力を怠るような人は勝ち続ける事が出来ない。

自分の才能に頼る人や一つの勝ち方にこだわる人は、必ず落ちていく。

勝ち続けるには、勝っても天狗にならず、負けてなお卑屈にならない。

勝敗には必ず原因があり、結果は原因に対する反応でしかない。

刹那的な結果に左右されず、勝てるようになるための努力を怠って良いはずは無い。

一時的な感情に流されるのではなく、事実を受け止めて分析する事が大事なのである。

一夜漬けでどれだけ頑張っても、好きで細かい積み重ねをしてきた人間には勝てない。

効率の良い考え方、効率の良い勝ち方というのは、たかが知れている。
応用が利かず、その技が全て。自分自身は何も成長していない。

梅原大吾の最大の武器は、「どれだけ殴られても、諦めずに起き上がって戦うところ」

正しい努力とは、変化し続ける事。

苦手な人、苦手なことに積極的に取り組む事で初めて、自分の皮が剥け、一回りもふた回りも成長する事が出来る。

セオリーに頼らず、セオリーを進化させる。セオリーを疑え。
既成概念を捨て、視点や角度を変えながら徹底的に原因を究明する。

成長するには失敗を恐れず、自ら足を踏み出し、どんどん失敗して行った方が、よっぽど効率的だし、より高い場所へと行ける道だと考える

勝負の世界において、人の目を気にする事はマイナスでしかない。
人の目を気にしていると本来やるべき行動を継続できないからだ。

常に厳しい競争に身を晒していなければ、勝ち続ける力は磨耗し、劣化してしまうだろう。

強くなりたいを願うのであれば、誰も歩んでいない道をひとりで歩けば良い。

誰も真似できない強さ、誰からも理解されない強さを手に入れた者だけが、世界最強と呼ばれる事は間違いない。

何かを身につけたいと思うのであれば、丁寧に慎重に基礎を学ぶべき。下手なうちから独自の取り組み方をしたり、自由に伸び伸び練習したりすると最終的に底の浅い仕上がりになってしまう。

セオリーだけでは10の強さを越える事は出来ない。
型にはまってしまうのは、失敗を避け、有名になりたいとか、目立ちたいとか、誰かに認めてもらいたいとか願う欲望ではないだろうか。結局はその欲望が自分自身を萎縮させてしまうのだ。

自分にとって何がいいのか思い悩むだけではなく、まずは行動する。漫然と変化を待つのではなく、行動によって環境そのものを変えてしまうのだ。
行動し努力を怠らないことで、確実に見えてくるものがある。

自分の限界を超えた期間限定の頑張りと言うのは、結局は背伸びに過ぎない。
考える事を放棄して、ただ時間と数をこなすのは努力ではない。それは、ある意味、楽をしてるとさえ言える。
自分を痛めつけていると、努力しているような気になる。しかし、そんな努力からは痛みと傷以外の何も生まれてこない。
ガムシャラに時間をかけて努力するのではなく、質が大切で、小さくても成長する事で長く続ける事が出来る。

勝つことよりも成長し続ける事を目的と考えるようになった。自分が成長し、ひいては人生を充実させる。目標はあってもいいが、目標が目的になってしまうと、結果はついてこず、続けられる事も続けられなくなる。

大会の結果を重視する人は、人の評価でモチベーションが変わる人と言える。大会に勝って喜び、負けて悔しがるのは、人の評価、拍手喝采が原動力になっているのではないか。

日々の成長、自身の成長を目的と考えてる自分にとって、甘える事、サボることはもっともさけなくてはいけないことである。

大会に出ても、勝敗にはこだわらない。対戦から得られるもの、自分の成長が全て。
大会での勝利より、日々の努力の中で出会えた大き目の発見の方が遥かに嬉しい。

どれだけ悩んでも迷っても、目の前にある道を突き進めばいい。そうすればきっと、その道がいつか自分だけの道に変わるような気がしている。

99%の誘拐4

コープランド社・・・イコマ電子工業の親会社。後、日本市場から撤退し、間宮が開発していたマイクロ・プロセッサが完成目前で挫折する事になった。その後、イコマ電子はリカードに吸収される。間宮は、開発の近道になる為、イコマ電子がリカードに吸収される事を願っていた。
リカード社・・・イコマ電子を買収した企業。洋一郎は最後まで、買収される事に抵抗していた
生駒洋一郎・・・父。イコマ電子工業の社長
生駒千賀子・・・母
生駒信吾・・・子。5歳の時に誘拐される。栄三の事件の2年前にリカードに入社。プロ級のスキープレイヤー
間宮富士夫・・・鷲尾の1年後輩。生駒洋一郎の後輩であり友人でもある。生駒信吾を息子の様に可愛がっていた。日本の半導体研究を創成期から築き上げてきた人物。生駒信吾誘拐事件の実行犯の一人。
鷲尾綱行・・・父親の2年後輩
堀内・・・刑事
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岸本宗武・・・栄三の親友
長沼貞子・・・栄三の妻
長沼栄三・・・リカードに勤めて、総務部総務課長をしていた。3年前に退社。スキューバ中に事故死。船の下には金塊が見つかり、栄三は金塊を抱えたまま水死していた。
栄三の船から、3つのカバンに入った金塊が見つかり、カバンはロープでタイヤチューブと結ばれて、タイヤチューブには発信機が付いていた。金塊は生駒信吾誘拐事件時に要求された金塊である事が判明する。
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和貴子・・・兼介の従姉妹。兼介の1つ上。
武藤為明・・・リカードの三代目社長
武藤照枝・・・為明の妻
森三代子・・・メイド
丹下伸江・・・メイド
葛原久高・・・苑子の夫。リカードの専務取締役。
葛原苑子・・・武藤為明の娘。久高の嫁。
葛原兼介・・・中学2年生。武藤為明の孫。プログラム「アスカ」に誘拐され、間宮の別荘に閉じ込められる。
馬場守恒・・・刑事
落合聡二・・・元システムエンジニア。2年前にリカードを依願退社。
宮島治美・・・GAMESの社員
辺見隼人・・・GAMESの社長
野々村善司・・・逆探知した電話発進元。食品加工会社の営業部長。電話回線の発進元として利用された家主
宇野光成・・・逆探知した電話発進元。音楽家。電話回線の発進元として利用された家主
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生駒信吾が誘拐される
5000万の金塊を要求
イコマ電子工業を再建する為に必要な金額で、全財産でもあった。
カバンに金塊を入れ、カバンにはロープが結ばれ、反対にはタイヤチューブが結ばれている。
金塊をカバンごと海へ投げ込む様に要求される
生駒信吾は無事生還する
事件後、磯で犯人が乗ったと思われる、船が見つかる。発信機のついたタイヤ、3つのカバンが残っていた。
生駒信吾は、父の死後11年経過して、手記を目にする事になる。

蔵王スキー場に10億円分のダイヤを持ってくるように要求
リフトにダイヤを残し降りた
リフト管理室で爆発
リフトが停止した際にダイヤが入った筒が落下したと思われる
筒は見つかったが、中は空だった